日常に溶け込む花屋をやり続けたい

和田格 #花屋

小さい頃から花に興味があったんですか?

いや、全然違います。
いや、全然違います。小学生から高校生まで、ずーっとサッカーしてたんだけど、高校時代までは全く芸術や花には全く興味がなくてサッカーしかしてなかった。全く受験勉強もしてないし。だから浪人。
親父のアトリエ兼書庫が宇都宮にあって、浪人中はそこで勉強したり図書館で勉強したり。アトリエには文学書や美術書が山のようあって時間があるから無作為に読んだよね。そこで読んで印象に残ってるのは中山義秀とか梶井基次郎とか。梶井の「檸檬」とかすごいよ。それらに触れる中で芸術の勉強したいと考えるようになって親父が文芸学科(日本大学芸術学部)の先生していたから親父に相談したら大学(日芸)は面白いぞ! って言ってくれたから日芸に行こうって決めた。

何で映画学科に行こうと思ったのですか?

日芸に入るってことは決めてたんだけど、どこの学科でも良いと思っていて写真学科や文芸学科も受けた。合格した中で面白そうな映画学科に行くことにしたんだよね。

在学中に影響受けたのは?

ゴダールの『女と男のいる舗道』を見て、やば! これはすごい! って衝撃を受けてゴダールを観まくった。学校のライブラリーで観られないものや無いものもあったからアテネ・フランセ文化センターとか日仏学院とかがよく特集を組んでたから観に行ってたよ。

ゴダール以外に好きな映画監督は?

沢山いるけど……ストローブ・ユイレ、ミケランジェロ・アントニオーニ、タル・ベーラ、フェデリコ・フェリーニは好きで観たよ。卒制はロベール・ブレッソンに関して書いたな。

花が好きになる経緯を教えてください。

日芸を卒業後も映画が作りたくて専門学校に1年間通ったんだけど、映画じゃ俺は食っていけないなって本当に思った。俺は作る側じゃないって。諦めじゃないんだけど映画で食っていく気になれなかったんだよね。どうしようかなって悩んでたら花に出会うんだよね。専門学校時代に地元のカフェでバイトしてたんだけど、そこは花屋が作ったカフェだから働いているうちに花屋に異動になったんだ。それで初めて花と出会った。花を触ってたらエネルギーがすげぇって思って、ビビった。花って、こんな強いんだ! って。そこから花が好きになって勉強したんだ。

映画の分野から花屋へ。最初はどうでしたか?

ブーケも最初は思うように全然、作れない。色合わせとかは自信があったんだけど全然出来上がりがイメージと違う。でも、水あげや色々な作業を心を込めて一つ一つ丁寧にやってたら上手に作れるようになった。花と会話していく感じだと思う。それでどんどん楽しくなって、こんな風に作りたいって色々アイデアが出てきて段々と自分のイメージ通りに作れるようになったんだよね。

独立しようと思ったのはなぜですか?

30歳の時に独立したんだけど。その時は都内の花屋で働いてたんだけど、そこでは自分の考えた花束は作れなかったんですよ。それで段々と自由に自分らしい花束をやりたくなって……自由に花と会話したいなーって衝動が出てきたから独立した。

お店の名前の由来は?

「cohon」は豚のしっぽ。ピエル・パオロ・パゾリーニの『豚小屋』って映画のセリフから取りました。

なぜ渋谷に? しかもなぜ4階を選んだのでしょうか?

渋谷を選んだ理由は物件を探している時に今の場所を見つけて何となく。イメージフォーラムに近いし渋谷と表参道の間ってのも良い。4階ってのは気にしてなかった。なんだろうな……良いもの作ってたら4階でもお客さんは来てくれると思っていたんだよね。気にならないって思ってた。現実は違かったけどね(笑)。

独立後はどうでした?

最初は試行錯誤。全然、お客さん来ないの。4階で花屋ってなかなか気が付かれない。色々なイベントに出て人脈とか作ったりしたけど、最初は客が来なくて苦しかった……今も苦しいけど。

花屋をやっていて嬉しいことは?

芸術家が自分の作品が売れたら嬉しいでしょ?自分の花屋で花が売れたときが僕は嬉しい。

花との向き合い方で心がけている事は何ですか?

花は料理と似ていて素材を調理する感覚。ブーケの出来上がりを見て欲しい。
他の花屋とは違う強いブーケは作れる。cohonらしい花束を作れるので是非、来て欲しいです。

今後の生き方は?

死ぬまで花屋をやりたいと思ってる。皆、コーヒ飲むでしょ? そんな風に日常に溶け込む花屋をやり続けたい。もっと花が広まればいいなーって常に思ってるよね。パリだと食材買うくらい気軽に花を買ったりしてて、生きる哲学の中に花が入り込んでるから日本もそうなっていくと良いなあ、文化が変われば良いかなぁって願っている。花が日常にある生活は絶対に良い。

和田 格(Wada Itaru)
2016年 cochon オープン
住所 : 東京都渋谷区渋谷2-8-10 ビルグーテ青山 4F
営業時間 : 13:00〜19:00(月水金)、12:00〜19:00(木土日)
定休日 : 火
Photo:Makoto Nakamori
Video:Ryo Kamijo
Text:Makiko Namie, Makoto Nakamori

日常に溶け込む花屋をやり続けたい

和田格 #花屋

小さい頃から花に興味があったんですか?

いや、全然違います。
いや、全然違います。小学生から高校生まで、ずーっとサッカーしてたんだけど、高校時代までは全く芸術や花には全く興味がなくてサッカーしかしてなかった。全く受験勉強もしてないし。だから浪人。
親父のアトリエ兼書庫が宇都宮にあって、浪人中はそこで勉強したり図書館で勉強したり。アトリエには文学書や美術書が山のようあって時間があるから無作為に読んだよね。そこで読んで印象に残ってるのは中山義秀とか梶井基次郎とか。梶井の「檸檬」とかすごいよ。それらに触れる中で芸術の勉強したいと考えるようになって親父が文芸学科(日本大学芸術学部)の先生していたから親父に相談したら大学(日芸)は面白いぞ! って言ってくれたから日芸に行こうって決めた。

何で映画学科に行こうと思ったのですか?

日芸に入るってことは決めてたんだけど、どこの学科でも良いと思っていて写真学科や文芸学科も受けた。合格した中で面白そうな映画学科に行くことにしたんだよね。

在学中に影響受けたのは?

ゴダールの『女と男のいる舗道』を見て、やば! これはすごい! って衝撃を受けてゴダールを観まくった。学校のライブラリーで観られないものや無いものもあったからアテネ・フランセ文化センターとか日仏学院とかがよく特集を組んでたから観に行ってたよ。

ゴダール以外に好きな映画監督は?

沢山いるけど……ストローブ・ユイレ、ミケランジェロ・アントニオーニ、タル・ベーラ、フェデリコ・フェリーニは好きで観たよ。卒制はロベール・ブレッソンに関して書いたな。

花が好きになる経緯を教えてください。

日芸を卒業後も映画が作りたくて専門学校に1年間通ったんだけど、映画じゃ俺は食っていけないなって本当に思った。俺は作る側じゃないって。諦めじゃないんだけど映画で食っていく気になれなかったんだよね。どうしようかなって悩んでたら花に出会うんだよね。専門学校時代に地元のカフェでバイトしてたんだけど、そこは花屋が作ったカフェだから働いているうちに花屋に異動になったんだ。それで初めて花と出会った。花を触ってたらエネルギーがすげぇって思って、ビビった。花って、こんな強いんだ! って。そこから花が好きになって勉強したんだ。

映画の分野から花屋へ。最初はどうでしたか?

ブーケも最初は思うように全然、作れない。色合わせとかは自信があったんだけど全然出来上がりがイメージと違う。でも、水あげや色々な作業を心を込めて一つ一つ丁寧にやってたら上手に作れるようになった。花と会話していく感じだと思う。それでどんどん楽しくなって、こんな風に作りたいって色々アイデアが出てきて段々と自分のイメージ通りに作れるようになったんだよね。

独立しようと思ったのはなぜですか?

30歳の時に独立したんだけど。その時は都内の花屋で働いてたんだけど、そこでは自分の考えた花束は作れなかったんですよ。それで段々と自由に自分らしい花束をやりたくなって……自由に花と会話したいなーって衝動が出てきたから独立した。

お店の名前の由来は?

「cohon」は豚のしっぽ。ピエル・パオロ・パゾリーニの『豚小屋』って映画のセリフから取りました。

なぜ渋谷に? しかもなぜ4階を選んだのでしょうか?

渋谷を選んだ理由は物件を探している時に今の場所を見つけて何となく。イメージフォーラムに近いし渋谷と表参道の間ってのも良い。4階ってのは気にしてなかった。なんだろうな……良いもの作ってたら4階でもお客さんは来てくれると思っていたんだよね。気にならないって思ってた。現実は違かったけどね(笑)。

独立後はどうでした?

最初は試行錯誤。全然、お客さん来ないの。4階で花屋ってなかなか気が付かれない。色々なイベントに出て人脈とか作ったりしたけど、最初は客が来なくて苦しかった……今も苦しいけど。

花屋をやっていて嬉しいことは?

芸術家が自分の作品が売れたら嬉しいでしょ?自分の花屋で花が売れたときが僕は嬉しい。

花との向き合い方で心がけている事は何ですか?

花は料理と似ていて素材を調理する感覚。ブーケの出来上がりを見て欲しい。
他の花屋とは違う強いブーケは作れる。cohonらしい花束を作れるので是非、来て欲しいです。

今後の生き方は?

死ぬまで花屋をやりたいと思ってる。皆、コーヒ飲むでしょ? そんな風に日常に溶け込む花屋をやり続けたい。もっと花が広まればいいなーって常に思ってるよね。パリだと食材買うくらい気軽に花を買ったりしてて、生きる哲学の中に花が入り込んでるから日本もそうなっていくと良いなあ、文化が変われば良いかなぁって願っている。花が日常にある生活は絶対に良い。

和田 格(Wada Itaru)
2016年 cochon オープン
住所 : 東京都渋谷区渋谷2-8-10 ビルグーテ青山 4F
営業時間 : 13:00〜19:00(月水金)、12:00〜19:00(木土日)
定休日 : 火
Photo:Makoto Nakamori
Video:Ryo Kamijo
Text:Makiko Namie, Makoto Nakamori